こんにちは!きぬの小屋です!!!
コーヒー好きなら、一度は「ウェットホールプロセス(Giling Basah)」という言葉を聞いたことがあるかもしれません!
特にインドネシア産のコーヒーに多く見られる精製方法ですが、どのような特徴があり、どんな味わいを生み出すのでしょうか?
この記事では、ウエットホールプロセスについて詳しく解説します!
ウェットホールプロセスが生む唯一無二の風味!
ウェットホールプロセス(Giling Basah)とは?
「Giling Basah(ギリン・バサ)」とは、インドネシア語で「湿った状態での脱殻」という意味を持ちます!
このプロセスはインドネシア特有の精製方法で、特にスマトラ島やスラウェシ島などの地域で広く採用されています!
一般的なウォッシュドプロセス(フルウォッシュド)やナチュラルプロセスとは異なり、ウエットホールプロセスでは、乾燥前にパーチメント(内皮)を除去するのが特徴です!
その結果独特な風味が生まれ、インドネシアコーヒーの個性を際立たせます!
ウェットホールプロセスの流れ
1. 収穫
コーヒーチェリーは、収穫者が熟度を見極めながら手摘みで収穫します!
特にウエットホールプロセスを採用するインドネシアの農園では、小規模農家が中心となり一粒一粒丁寧に選別されることが多いです!
2. 果肉除去(パルピング)
収穫されたコーヒーチェリーは、その日のうちにパルパーという機械を使って果肉を除去します!
この工程では、ミューシレージ(粘着質の層)が残った状態のパーチメントコーヒーが得られます!
3. 短時間発酵・洗浄
通常のウォッシュドプロセスでは発酵槽で12〜48時間発酵させることが多いですが、
ウェットホールプロセスでは発酵時間が短く、数時間から半日程度で終わります!
その後、軽く水洗いしてミューシレージを一部除去します!
4. 一時乾燥
発酵・洗浄後、コーヒーは天日干しされますが、この時点では完全に乾燥させません!
含水率は30〜40%のままで、豆の内部にはまだ水分が多く残っています!
この半乾きの状態が、ウェットホールプロセス最大の特徴です!
5. 脱殻(パーチメント除去)
通常のウォッシュドプロセスでは、豆が十分に乾燥してからパーチメントを除去しますが
ウエットホールプロセスでは高い水分を含んだまま脱殻を行います!
この段階で豆はまだ柔らかく、形が崩れやすいため、豆の表面が不均一になりやすいです!
6. 最終乾燥
パーチメントを取り除いた生豆は再び天日干しされ、最終的な含水率が12〜14%になるまで乾燥させます!
しかし、湿度の高いインドネシアでは乾燥が難しく、気候条件によって乾燥の仕上がりにばらつきが出ることがあります!
7. 選別・出荷
完全に乾燥したコーヒー豆は、サイズや欠点豆を基準に選別されます!
小規模農家では手作業で選別を行うことも多く、時間と手間をかけて高品質な豆が選ばれます!
選別後、袋詰めされ、国内市場や輸出市場へと出荷され、私たち消費者が飲めているのです(^○^)
ウェットホールプロセスの特徴と風味
1. 独特の濃厚なボディ感
ウェットホールプロセスで処理されたコーヒーは、一般的にフルボディで濃厚な味わいになります!オイリーでしっとりとした口当たりが特徴で、特にダークチョコレートやスパイスのような複雑な風味が際立ちます!
また、クリーミーで重厚感のあるテクスチャーも楽しめます!
2. 低い酸味
発酵時間が短く、独特の乾燥プロセスを経るため、酸味は控えめになります!
柑橘系の明るい酸味というより、マイルドで丸みのある甘さが感じられるのが特徴です!
そのため、酸味が苦手な人にも飲みやすく、深煎りにするとさらに滑らかな味わいになります!
3. アーシー(大地のような)風味
インドネシアコーヒー特有のアーシーな風味が強調されるのも、この精製方法ならでは!
湿度の高い地域で育つことや、乾燥が独特なプロセスで行われることから、
土や木、ハーブ、タバコのような大地を感じる風味が生まれます!
この独特の香りが好きな人にはたまらない魅力です!
4. 独特な乾燥工程による不均一な豆の色
ウェットホールプロセスを経た豆は、均一な色になりにくく、やや緑がかった色をしています!
この色の違いは、パーチメントを早い段階で除去するために生じるものです!見た目にバラつきがありますが、これこそがウェットホールプロセス特有の特徴であり、インドネシアコーヒーならではの個性を生み出す要因でもあります!
ウェットホールプロセスのメリット・デメリット
メリット
- 短期間で精製できる
湿度の高いインドネシアの気候に適しており、乾燥時間を短縮できる! - インドネシア独自の風味を生み出す
他の精製方法では味わえない独特のコクとスパイシーな風味が楽しめる! - 酸味が少なく、飲みやすい
酸味が抑えられているため、まろやかで濃厚な味わいが好まれる!
デメリット
- 欠点豆が混ざりやすい
乾燥前にパーチメントを除去するため、豆のダメージが大きくなりがち! - 品質が不安定になりやすい
処理方法の影響で、生豆の見た目や品質にばらつきが出ることがある! - 特定の焙煎プロファイルが求められる
独特の風味を活かすため、焙煎には細心の注意が必要!
ウェットホールプロセスの代表的な産地と銘柄
1. スマトラ島(マンデリン)
ウエットホールプロセスの代表格といえば、やはり「スマトラ・マンデリン」!
フルボディで、スパイシーな香りと低い酸味が特徴です!
2. スラウェシ島(トラジャ)
スラウェシ島で生産される「トラジャコーヒー」も、この精製方法が使われることが多いです!
やや甘みがあり、バランスの取れた味わいが魅力です!
3. バリ島
バリ島産のコーヒーもウエットホールプロセスで精製されることがあります!
ややフルーティーなニュアンスを持ちつつも、しっかりとしたボディ感が楽しめます!
まとめ
ウェットホールプロセス(Giling Basah)は、インドネシア独自の精製方法であり、他のプロセスでは味わえない濃厚なコクとスパイシーな風味が特徴です!
酸味が少なく、フルボディなコーヒーを好む人にはピッタリの精製方法といえるでしょう!
次回、インドネシア産のコーヒーを選ぶ際には、ぜひウエットホールプロセスのものを試してみてください!
その独特の味わいに、きっと魅了されるはずです!
コメント